
とにかくCTも撮ってもらう目的で近所の総合病院の呼吸器科を紹介したところ、「胸肋鎖骨肥厚症」の診断が下されました。掌蹠膿疱症に伴う胸骨周辺の関節痛(SAPHO症候群)が有名ですが、この方には手掌足底病変はありませんでした。
胸肋鎖骨肥厚症は寛解と増悪を繰り返しながら慢性に経過する原因不明の非化膿性骨化性骨膜炎で、中年女性に多い疾患です。原因は色々説はありますが不明です。掌蹠膿疱症に伴うことが多いです。骨シンチを行えば異常な集積が胸骨周辺に認められます。治療は掌蹠膿疱症に伴う場合であれば掌蹠膿疱症の治療(漢方、ビオチン治療など)をすれば軽快していきます。そうでない場合は対症的に消炎鎮痛剤を服用することになります。