2015年07月14日

清暑益気湯

清暑益気湯は夏バテの薬として有名な漢方です。私自身は出したことがないのですが、今日MSが来て勧めるのでその構成生薬を見てみました。同じ目的で使われる補中益気湯と比較すると両者よく似ていますが、清暑益気湯には五味子、麦門冬、黄柏が入っています。五味子は小青竜湯にも入っている生薬で温める作用があります。麦門冬は咳の薬ですがどちらかというと体力をつける生薬です。黄柏には消炎・健胃作用があります(処方名に含まれている「清暑」は黄柏が担っているのでしょうか)。また補中益気湯に入っている柴胡、升麻は逆に入っていません。補中益気湯より温める作用、体力増強作用、胃腸を良くする機能を強化した薬方です。今のような梅雨時の意外に寒い時期、胃腸機能が低下して体力が落ちた暑い夏に良い漢方薬といえそうです。
posted by gomeisa at 11:46| 漢方