2016年05月22日

小説「若冲」

若冲展も25日まで、TVで紹介している影響もあり大盛況のようです。澤田瞳子著「若冲」は伝記ではなくフィクションです。若冲には自死した妻がおり、恨みから贋作者となった義弟と対抗するため絵を描いた。若冲の贋作者はいたかもしれませんがさすがに無理のある設定です。著者は若冲の雪の描写のオドロオドロしさなどから想像してこうした若冲像を創作したのでしょうが、たぶん本物の若冲とは無関係でしょう。こんな気持ちだけでは、「果蔬涅槃図」の飄逸さは生まれないでしょう。
posted by gomeisa at 21:09| 読書