2014年02月25日

進む燃料移送ー福島第一4号機プール

4号機プールで冷却停止、相次ぐ人為的ミス 福島第1原発
私が感心したのは、使用済み燃料の4号機冷却プールから建屋外への移送が順調に進んでいることです。
 燃料取り出し作業では、これまでに未使用燃料22体、使用済み燃料352体の建屋外への移送が完了し、プールには1159体の燃料が保管されている。
昨年11月に作業が始まって3ヶ月余り、もう374本も取り出していたのですね。難しい神経を使う作業と聞いていましたが、順調に進んでいるようです。
4号機から共用プールへ移送状況(毎週月曜日更新)
メルトダウン当初はもう原発はゴメンだの気分でしたが、今は貿易赤字の増大を見ても、早く原発は再稼働すべきだと思っています。特に原発反対を声高に主張する面々をみると、その感が強いです。
posted by gomeisa at 20:40| 震災

2013年03月19日

redundancy

昨日から停止していた福島第一原発の燃料プールの冷却が一応再開されたようでやれやれです。震災からまる2年が経つというのに、4号機燃料プールのような危険性の大きいプールでさえ、電源を含めて冷却装置の二重化がなされていないのが驚きです。時間の余裕があるから二重化の必要性はないと東電は考えているようですが、果たしてそうでしょうか。国民の肝を冷やしただけでも重要な設備の冗長化を怠った罪は大きいと考えます。

その後わかったところでは、二重化どころか重要な設備に電気を供給する配電盤は仮設のままで、2年間専用の配電盤に交換されていなかったとのこと。
 東電は、問題がありそうな部分を一つ一つ点検していき、最後に可能性が残ったのが3、4号機の仮設配電盤だった。この配電盤は、二〇一一年三月の事故直後の同十八日ごろに設置され、そのままトラックの荷台に置かれた状態で、ずっと使われてきた。簡易的な仕様で、文字通り仮設だった。
 そんな配電盤であるにもかかわらず、つながれた装置は、3、4号機と共用プールの冷却装置など重要なものが多かった。早く専用の配電盤に交換していたら、停電事故は防げた可能性が高い。
 配電盤を製造する企業で構成する日本配電制御システム工業会によると、仮設の配電盤は取り付けるのは簡単だが、ほぼ電気を流すだけの機能しか備わっていない。
 これに対して、どんな機器と接続するかを十分考慮して取り付けられた専用の配電盤であれば、「他の機器に不具合を波及させないよう制御も働くので、今回のような事故は起きにくい」(担当者)という。

相も変わらぬ東電の体質には空いた口が塞がりません。(3/20 追記)
posted by gomeisa at 20:48| 震災

2012年07月16日

山梨県産農産物の放射性物質検査結果一覧

最近、山梨、桃、セシウムでの検索が散見されますので、山梨県産農産物の放射性物質検査結果のページをリンクしておきます。丹波山村のイワナから微量のセシウムが検出されただけで、桃や昨年検出された南部茶からはまったく検出されていません。
山梨県産農産物の放射性物質検査結果一覧
posted by gomeisa at 16:04| 震災

2012年07月06日

国会事故調の結果が公表

国会事故調の結果が公表された。
http://naiic.go.jp/
民間事故調では拒否された東電幹部の聞き取り調査も含まれている。英語版も含め充実した内容だ。本の出版も望みたい。
アクセスの集中のためかweb pageは見られない状態だ。ウォール・ストリート・ジャーナル日本版の下記記事はうまく要約しているように思う。
福島原発事故は規制当局と事業者のもたれ合いによる人災=国会事故調
posted by gomeisa at 08:09| 震災

2012年06月05日

東電の電気料金値上げが絶対に許されないこれだけの理由

東電の電気料金値上げが絶対に許されないこれだけの理由
福島第一原発事故を予見していた電力会社技術者
電源喪失対策の不要理由「作文を」安全委が要請
原子力安全委 電源喪失対策 文書「隠す」
事故は規制当局と電力会社の癒着の元、起こるべくして起きた。この夏に予定されている東電の電気料金値上げも経済産業省の官僚がシナリオを書いたようだ。
posted by gomeisa at 09:22| 震災

2012年04月17日

「全国の放射能濃度一覧」がリニューアル

全国の放射能濃度一覧が4/14にリニューアルしています。
新・全国の放射能情報一覧
各県の複数の測定地点の結果も見られるようになりました。地図も見やすいです。
posted by gomeisa at 23:00| 震災

2012年03月18日

ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え

NHKオンデマンドでETV特集 「ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え」を見ました。半減期の短いヨウ素131は初期に調査ができないと追跡ができなくなってしまいます。これだけのセシウム汚染があるのだから相当量のヨウ素汚染もあったはずですが、その実態はいまだ不明です。放射性ヨウ素は甲状腺がんを起こす物質なので非常に大切です。セシウム汚染とはまた違うヨウ素汚染の実態が明らかにされます。これも見応えのある番組ですが、「見逃し」は放送後2週間しか見られないのであと1週間です。NHKにはもう少しarchiveとしての保存をお願いしたい。「ネットワークでつくる放射能汚染地図」(2)-(4)は「特選」に入ってないので見られません。NHKには配信希望を出しておきました。
posted by gomeisa at 22:14| 震災

2012年03月16日

ネットワークでつくる放射能汚染地図

「ホットスポット ネットワークでつくる放射能汚染地図」を読んだ。これこそ本当のジャーナリズムだ。大本営発令を唯々諾々と垂れ流すだけの御用メディアTVや新聞に辟易して、当時は見ることもできなかったが、ETV特集のこの番組は震災から約2ヶ月後の5月15日にひそかに放送され、大きな反響が寄せられていたのだ。本書はメイキング本で、NHKオンデマンドで遅ればせながら見たTV番組より、NHK内部の人と組織の動きがわかって興味深い。著者あとがきから。
 ところでこの本では、通常の番組本では書かれない機微な舞台裏も描かれている。それはNHKという組織内の状況もふくめ、番組が制作され、放送にまで至ったプロセスを描かなければ、原発事故直後、日本中が「金縛り」にあったかのような精神状況、メディア状況下作られた番組のメイキング・ドキュメントにはならない、と思ったからである。あれだけの事故が起こっても、慣性の法則に従うかのように「原子力村」に配慮した報道スタイルにこだわる局幹部、違反者に対しては容赦ないバッシングをし、「彼らは警察に追われている」「自衛隊に逮捕された」など根も葉もない噂を広げた他局部のディレクターや記者たち。彼らはそのルールが正当であるのか否かを、自らの頭で考えようとしなかった。有事になると、組織に生きる人々が思考停止となり間違いを犯すことも含めて描かなければ、後世に残す3・11ごの記録とはならないと考えたのである。
よく自分の心の中を覗いてみれば、今回の原発事故で何よりショックなのは、政府がパニックを避けるという理由で真実を国民に伝えなかったことだ。その結果国民に無用な被曝を強いることになった。その片棒を担いだのがマスメディアなのだ。
初めての大規模な放射性物質の放出があった3月15日、NHKのはみ出しクルーと情熱の放射線学者が、福島第一原発近くまで乗り込んでいたとは何とも痛快だ。そして日本の放射線測定のレジェンド岡野眞治博士が協力したのだ![原発事故]
posted by gomeisa at 23:32| 震災

2012年03月13日

「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」を読んで(その二)

「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」のメディアの分析部分を読みました。事故の拡大と政府/東電の発表の信頼性の低下(何か隠しているのではないか、本当はもっと深刻ではないのか)とともに、原発の真実の状態を知りたい国民の切実な欲求の結果、インターネットを通じて自発的に多くの情報が提供されるようになった。例として早野教授のTwitterでの頻繁な情報提供が紹介されていました。ソーシアルネットワークサービスのリアルタイム性、インターラクティブ性という特性が遺憾なく発揮され、時間の経過とともに充実した情報提供の場となった。政府もこうしたメディアを利用したが、情報の質、インターラクティブ性の理解不足などの問題があり、十分な情報提供には至らなかった。従来のマスメディアはNHKが比較的評価が高かったが、他はほとんど評価されていなかった。私自身も情報はほとんどインターネットに頼っていたが、SNSは馴染みが薄かったため、情報源に偏りが生じたように思う。[原発事故]
posted by gomeisa at 10:41| 震災

2012年03月12日

「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」を読んで(その一)

「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」をさっそく1/3程読みました。官邸が異例なほどアクシデント・マネジメントに関与したのは、官邸が福島第一原発事故に対して深刻な危機感を初めから強く持っていたのに加え、東電/保安院に対する不信感、さらに菅首相のトップダウンを好む性格もあったこと。電源車の手配、足りないバッテリーのサイズ確認、海水注入の是非とか、本来担当者に任せるべき事柄にまで首相自らが関与した結果却って混乱を招いた(マイクロマネージメント)のも事実だが、15日未明2号機の爆発を前に撤退を打診した東電に対し、あり得ないと拒絶した事、情報伝達が機能していなかった現状に業を煮やして東電本社内に細野補佐官を常駐させ対策統合本部を設置し、官邸と東電の情報伝達をスムースにした事などは評価するべきとしています。
泥縄的場当たり的とはいえ原発事故収拾に奔走した政治家に比べて、原発の監督官庁である経産省原子力安全・保安院の存在意義は限りなく薄い。未曾有の事故に対して対処する人材/能力も気概もなかったのには呆れるばかりです。現場で情報収集すべき保安検査官8人は早々と12日5時までには福島第一原発から退避する始末(4人の保安検査官は13日朝に一度海江田経産相の指示により福島第一の現場に戻っているが、翌14日の午後5時頃には再び退避してしまった)。事務局長の寺坂保安院長及び事務局次長の平岡保安院次長は元々原子力の専門家ではなかったというのにも驚いた。官僚ならせめて議事録を作るくらいは得意だろうに、それさえもしなかったのは何故。
最悪のシナリオ(米国が最も恐れていたのも)は使用済み核燃料プールの冷却水が干上がり膨大な核物質が飛散してしまうことだったが、それを免れたのは神に感謝すべきか。続きはまた後程。[原発事故]
posted by gomeisa at 00:58| 震災

2012年03月07日

「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」が出版される

ぜひ読みたかった「福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書」が株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンより3月11日に出版される。さっそく予約した。熟読したい。[原発事故]
福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書
posted by gomeisa at 12:24| 震災

2012年03月03日

福島から避難の子供、保育園入園拒否される

風評被害:福島から避難の子供、保育園入園拒否される 人権救済申し立て/山梨
ひどい話です。風評被害というより無知と恐れといじめが一体になった嫌ーな 現象。入園を拒否した保育園は論外だし、地域住民もレベルが低すぎる。被災した人を暖かく迎えなくてどうする。汚染野菜を食うとかいう、倒錯した反応より、こうしたことこそ絆だろうに。[震災]
posted by gomeisa at 13:46| 震災

2012年02月28日

民間事故調査委の報告

福島原発民間事故調査委:国の責任感欠如と東電の怠慢が主因
民間事故調査委員会の報告はズバリと本質をついています。前から感じていましたが、菅氏の唯一の功績は得意の恫喝で東電撤退を阻止したことです。一番危険だったのは使用済み核燃料プールだった、なぜあそこまで近くに大量に集積したのか、イデオロギー的な原発反対に対し原発ムラは安全神話に固執する結果になった、等々ニュースで読むと民間事故調査委員会の報告書はなかなか示唆に富み的確ですね。しかし東電が聴取に応じないとはいったいどういうことでしょう。検証なくして改善は得られないと思いますが。[原発事故]
posted by gomeisa at 20:15| 震災

2012年02月13日

エアカウンターS

エステーから家庭用放射線測定器の新機種エアカウンターSが発売されました。前機種より測定時間が2分に短縮され、サイズもスティック型になりより小さくなっています。供給も初回の出荷数が10万個だそうなので入手しやすくなりそうです。私もさっそく注文してみました。[原発事故]
posted by gomeisa at 11:37| 震災

2012年01月20日

東電の電気は使いたくない

東電は事業者向けを17%。家庭向けを最大10%値上げするのだとか。経産省はよくもすんなりと事業者向け17%もの値上げを認めたものだ。口だけは達者な枝野という男はまったく信用ならんね。震災時も情報隠蔽の張本人だろう。これだけの迷惑をかけながら更に値上げとは、もう節約とかではなくて東電の電気は使いたくない気分だね。電力は選択できないのが最大の問題なのだ。国営化するのなら値上げは回避できないのか?[電力]
posted by gomeisa at 16:33| 震災

2011年12月29日

スギ花粉中のセシウム濃度

林野庁の実施したスギ花粉中のセシウム濃度の中間報告が出ています。最高で25万Bq/kgとけっこう高い数値がでていますが、吸引量はごく微量なので内部被曝のトータルな値は低くなるということのようです。この試算ならどんなに花粉中のセシウム濃度が高くても大丈夫になってしまいますが、基礎データとして花粉への移行がどの程度かを知る必要はあったのでしょう。
posted by gomeisa at 11:48| 震災

2011年11月12日

東日本汚染マップ

山梨を含んだ東日本汚染マップが公開されました。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/11/1910_111112.pdf
新たに追加された、岩手県、山梨県、長野県、静岡県、富山県および岐阜県の状況を見ると岩手県の南部、長野県の軽井沢周辺、山梨県では丹波山村の一部などに少しセシウムの蓄積が見られます。それにしても福島第一からは離れている栃木県、群馬県が広範に汚染されているのには改めて驚かされます。原発事故が起きた場合、放射能汚染されるかどうかは原発からの直線距離だけではなくその時の天気次第で大きく変わるのですね。当時公開が遅れたことで批判されたSPEEDIのような汚染予測が重要な所以です。
posted by gomeisa at 08:37| 震災

2011年10月24日

3月20-21日の放射性プルーム

今日促販のため入れられていた朝日新聞を読むと文科省が発表した東北から関東の汚染マップについて触れた後、汚染の経路について書いてありました。1回目は2号機の水素爆発が起きた後の降雨による3月14-15日頃起こった汚染で、群馬、栃木が広く汚染されたこと。2回目は20-21日に起きた放射性プルームが関東に広く拡散し一部降雨によって、千葉北部柏などに大量に降ったこと。この放射性プルームは素人の研究者が3号機の格納容器爆発が原因ではないかと綿密な推測をしていることを以前に紹介しました。東電・政府からはこのプルームの原因について何の説明もされていません。水素爆発から1週間以上も放射性物質が空中に漂っているとは妙な話です。20-21日の3号機の異常な圧データや傍証をつなぎあわせれば、このとき3号機に爆発的事象があったことは確かだと思います(21日には黒煙が上がっている)。気象のいたずらでたまたま静岡沖にあった低気圧のためプルームは千葉北部から海へと流れたため、東京・神奈川は大汚染を免れたようです。直後の水素爆発はやむを得ないとしても、10日後の爆発は防げなかったのでしょうか。防げていれば千葉北部のホットスポットもなかったはずです。
posted by gomeisa at 16:23| 震災

2011年10月07日

山梨の野生きのこ第2回調査結果

山梨県内の野生きのこの放射性物質の第2回調査結果が発表されています。場所にかかわらず種類によっては結構高い濃度でセシウムが検出されています。ショウゲンジ、コウタケ、キシメジ、カノシタ、ハナイグチなどです。第1回調査でも高かったショウゲンジは今回454Bq/kgが記録されています。暫定規制値以下といってもこれでは安心して食べられません。
posted by gomeisa at 15:37| 震災

東京、神奈川の航空機モニタリング結果

文部科学省による東京、神奈川の航空機モニタリング結果を見ると東京都の西部奥多摩で高いのに驚かされます。山梨県の広域調査でも丹波山村や小菅村など奥多摩に近い地域の線量が比較的高く何故だろうと思っていましたが、全体像を見れば、栃木、群馬に高いベルトがありその続きのようです。この狭い日本で福島にとどまらず広い地域を放射能汚染してしまって、本当にいいかげんな原子力行政に腹立たしくなります。
posted by gomeisa at 11:09| 震災